近況

ひさびさの単なる近況報告です。


前回少し触れましたが、仕事がまた忙しくなってきてまして。
ぼくのアクティビティを見た方は平日ぱったり何もしなくなったのにお気づきかと思いますが、ぼくの場合「仕事が忙しい」はイコール「平日に家に帰れなくなる」ということなので、何もしてない日はだいたい家に帰れてません… この状況は来年一月いっぱいぐらいまで続きそうです。
出張も多く、9月に名古屋に行ってたのですが、今月は今週末から1週間大阪に行ってきます。これも地味に苦痛で。
旅行動画を好んで見てるから旅好きなんだろうと思われるかもしれませんが、他人の旅行話は楽しく聞けても、自分で旅行するのは苦手なんです。趣味嗜好が完全インドア派な上、自分に対してケチなのであまりお金を使いたがらず、小食なので食道楽もできませんしね。
そんな感じで、しばらく開店休業状態が続くと思われます…



で、この週末何してたかというと、届いたばかりのこちらのBDを見てました。



昨年11月の公演だったのですが、発売までに時間かかりましたね〜(^^;
オーディオコメンタリーを聞いていたら、公演から半年ぐらいで録っているような話があったので今年の5月か6月ごろの収録でしょうか。7月の10thライブや8月のサマフェスで起きたことが話の中ではやってないような感じもあるので、おそらくそうなんでしょうね。
とすると、映像はそれより前にはできてたってことですし、実際過去のライブBDは公演後だいたい「5ヶ月」ぐらいで出てたことからしても、今年の5〜6月に作るだけ作ってあって、後は売り出す時期を待っていたということなんでしょう。


ファンにしてみれば「なんでそんなに待たせるの」と思ってしまうところですが(ぼくもそう思いましたが(^^;)、自分が“売る側”の視点に立って考えてみると、やっぱりこの時期を選びますよね。
熱心なファンならどうせいつ出しても買うだろうから ──実際自分には「買わない」選択肢は無かったわけですし── 後は「そうでもない人」をどれだけ呼びこめるかというところで、アニメ最終回放映直後で一番盛り上がっていて、かつライブ直前で振り返り&予習需要も見込める、という。


これはすでにどなたかされてる話だと思うんですけど、ぼくは『ゼノグラシア』もこれと同じだと思っているんです。


アイマスを原作としたアニメ『アイドルマスター XENOGLOSSIA』が2007年春から半年間放映されたのですが、Wikipediaの説明を見てわかるとおり、ゲーム本編とは「全然別物」なお話でした。

これを「黒歴史」(無かったことにしたいもの)と見るファンが多い中、「アイマスとして見なければこれはこれでクオリティが高かった」という方も一方にいて、評価のはっきりしない作品なのですが…


ぼくは、このアニメはアイマスを知らない人に「アイドルマスター」の名前を覚えてもらうために企画されたものだったんだろうと思ってまして。
そもそもファン向けじゃないから、ファンが見てもしょうがない、少なくとも「アイドルマスターのアニメが見たい」という需要に応えた内容ではなかったんでしょうし。豪華声優陣を配したサンライズのロボットアニメ、といったらアイマスを知らなくてもアニメファンならチェックするでしょうし。
アニメの企画はその準備期間もあり実際の放映のだいぶ前から動き始めるものなので、放映時期がニコニコ動画でのアイマスのブレイクと“たまたま”重なってしまったため所期の目的に対する「効果」が相対的に薄れた結果、後から見ると「あれは何だったんだ」と思われがちになってしまったのではないかと。


「プロデュース」というのはコンテンツを売るためのトータルコーディネートをすることなんですが、顧客に飽きられないように、また新規顧客の獲得のために新企画を打つことも必要ですし、企業が生き残るためにコストパフォーマンスを考慮して、何をやって何をやらないことにするかの選別も必要ですし。
それが一部の既存ファンの嗜好や思惑から外れることであっても、換言すれば一部の既存ファンを「切り捨てる」ことであっても、プロデューサーとしては決断して進めないといけないことも時にあるわけで。
キャラクターを「アイドル(偶像)」として“お布施”を求めるコンテンツのビジネスモデルに、それがどこまでうまくフィットするか、させるかということは、なかなか難しい話だなあ、と。自分がプロデューサーだったとしたら、何か妙案が思いつくだろうか、と時々考えこんでしまうのです。


・・・BDの内容からはだいぶ脱線してしまいました(^^;
BD見ていて改めて思ったことをここでいくつか。

  • シンデレラのライブは、やっぱり「楽しい!」(^^)
    特にミリオンと比べてそう思うのですが。ミリオンはいかにも平成アイドルライブ然としていて「かわいい」が先に立つのに対して、シンデレラのライブはショーとかお祭りといった感じですよね。電波あり昭和アイドルありメタルあり手品 ESPあり泣かせのバラードあり、この振れ幅がほんとに楽しい。
  • センターステージからの360度光の海に包まれてるような光景がとてもきれい。
    アイマスの公式ライブでセンターステージのあったのは、7th、SSA、この代々木と、それから10thでしょうか。特にシンデレラの場合、公式のキャラクター色が3色と少ないためかそれを補うべくライトの色がいろいろ混じるんですが、これがほんとにいい感じで。
  • BDだと表情がよく見れるんですが、特に「ココ!」と思ったところ。
    ・「We're the friends!」の後の最初の自己紹介パートで、松田颯水さんがキャラ台詞で話してるときの、隣りにいる牧野由依さんの驚きの表情。
    ・「絶対特権主張しますっ!」で「絶対!絶対!」て口々に言うところで、松嵜麗さんが口をつぐんだときの顔。一人ずつ言っていくので自分の番じゃないところでそれがわかるように大げさに顔を作ったんだと思いますが、これがやたらとかわいい(^^)
    ・「おねだり Shall We〜?」での高森奈津美さんの笑顔。それまでのどのライブよりも、一番かわいいモードでした。
    ・「毒茸伝説」、…は言わずもがなでしょうね。コメンタリーで「悪い顔」て言われてましたけど(^^;
    ・「2nd SIDE」の松井恵理子さんの表情全般。MCのときにニヤッとしたりするところも。表情がくるくる変わるのが楽しいし、本人も楽しさ全開だってわかるところがほんとにいい(^^)
    ・「Star!!」は、ライブの後になってTwitterやblogで「泣いてしまった」と言っていた演者さんが何人かいたので、つい泣いてる人探しをしてしまってほんとすみませんm(_ _)m
  • 「薄荷」のコメンタリーでの渕上舞さんの発言は、卑怯ですわ… これは泣くって;;


正直な話、定価2万いくらの実売1万5千円は、「一公演」のBDの売価としては、高い、と思ってました。
たしかに、再生時間4時間半超、出演者数21人、は通常の公演の倍のボリュームで、だからお値段も倍ぐらいになりますよ、というのはそれはそれとして理解はできるのですが。SSAのBDは同じぐらいの再生時間と出演者数で1公演1万ぐらいの2公演だったので、ついそれと比べてしまうんですよね。
でも、先にも書きましたがぼくに「買わない」選択肢はありませんし、見て何か不満が残ったかと言ったら大満足もいいところでしたので、まあよかったよかった、と。


あと、アニメの後で見ると、パフォーマンスの背後に「物語」を感じるようになりますね…
シンデレラはその構造上「持ち歌が増えない」ので、出演者がわかれば自動的にセットリストもわかってしまい、当日「この曲がきたか!」という驚きもありませんし、ライブ常連の主力メンバーは毎回同じ歌を歌うので「どうしたら飽きずに聞いてもらえるか」苦心していることと思います(コメンタリーでもそういう話は出てました)。
アニメではいろいろと奇跡的なことが起きましたが、曲に関しても、ソロの持ち歌が増えたりユニット曲ができたりとそれまでの常識が覆されましたし、既存曲についてもアニメのイメージが付くことで「リバイバル」が起きたように感じました。


今月末のシンデレラ3rdライブは、アニメ直後ということでアイマス7thのようにアニメをイメージした演出がなされることと思います。
「S(mile)ING!」なんて3年も前の、シンデレラ的には最古に近い“昔の”曲で、正直な話聞き飽きた感も無いではなかったのですが。
3rdライブでは、この曲がソロのトリにきてくれたらうれしいなと思いますし、大橋彩香さんが一人でステージに登場したとたんにグスると思いますし。歌い出しの前にあのセリフがあったら目から滝汗が吹き出しそうです・・・