近況

この年末は出たばかりのミリオン1stを中心にライブBDを繰り返し見てました。*1



ミリオンのライブはやっぱり、「完全にリアルアイドルのステージだなあ」と改めて。…自分アイドルに明るくないのでほんとにこうなのか実はよくわかってないんですが*2、知らない人にこのBD見せたらそう勘違いするよね、と思ったんです。
まずもって出演者が皆アイドル並に若くてかわいらしく、また歌もダンスもレベルが高い! ミリオンはそつない良曲が多いだけにミスをすると目立ちますから、それを考慮すると驚くほどのパフォーマンスの完成度と思いましたし。アンファンテリブル、というと意味が違っちゃうかもしれませんが(^^; それともちろん、声優だけに声がよくて話もできますしね。「○○役の〜」という自己紹介を聞いて初めて「あれ?」と違和感を覚えるんじゃなかろうか、などと。



中の人の「年齢層」ということで言えば実のところ、シンデレラとミリオンとであまり違いがなかったりするんですよね。*3
ミリオンの年長組である藤井ゆきよさん、大関英里さんといったメンバーは、シンデレラの年長組である松嵜麗さんや五十嵐裕美さんたちと同年代ですし、シンデレラの年少組である黒沢ともよさんや大橋彩香さんはミリオンの年少組である木戸衣吹さんや麻倉ももさんたちと変わりません。リーダーの年齢で比べたらむしろシンデレラよりミリオンの方が上だったりする。
にも関わらず、シンデレラとミリオンでこれだけ雰囲気が違うのは、SSAのコメンタリーにも話があったような演者各人の個性の違いや、もちろん作品自体の位置づけの違いもあるんでしょうね。こう、バラエティに富んでるのが、いいなあ、と。


それと、ぼくはオーディオコメンタリーを聞くのが大好きで、これだけでももう何周かしてるのですが、これなんかやってるラジオ番組の雰囲気がけっこうそのまま出てるな、と思ってちょっと面白くなってきちゃいまして。
ミリオンのコメンタリーは、脇がどうの脚がどうの言ってるところまで含めて、まんまミリラジで(^^; 番組中よくセクハラしてますもんね。「なんなんですか、もーやめてください〜」って嬉しげ?な悲鳴をたまに耳にしますし。
シンデレラは、クールと2日目のパッションがデレラジで、後はデレパかな?と。すごいなと思ったのは黒沢ともよさんで、最年少なのにお手本レベルでうまく気を回していて。子役出身で長い業界歴からくる経験の蓄積もあるのかもしれませんが、非常にクレバーだと思いました。
それでそんな子が、佳村はるかさんによく懐いているようなのがなんだか微笑ましい。彼女、天然で裏表ありませんからね(^^; 歳が離れてても距離感を覚えずに付き合えるからかもしれません。


先ほど「リーダー」の話がちょっと出ました。
これはコメンタリーやラジオで話されていたことですが、大橋彩香さんは「皆から支えられるリーダー」で、山崎はるかさんは「皆を引っ張るリーダー」というのは、いろいろ見てきてほんとにそうだなと思います。それでふと思ったことがありまして。
山崎さんは作品の位置づけや作品内の立ち位置的に本家765プロ中村繪里子さんとイメージのかぶることが多いような気がしてるんですが、じゃあ中村さんが「皆を引っ張る」タイプのリーダーかというとそうじゃないと思うんです。765プロの中でもともと年少組で、年上の人たちはどう見てもアクというかクセの強い強者ぞろい。そういうシチュエーションだけ見るとむしろ大橋さんに近い気もしてくる。それじゃあ「皆から支えられる」タイプか、というとそれもしっくりこない。
それじゃあなんだろう、といろいろ考えてみて消去法で消していって、とりあえず今残っているのが「皆に認められるリーダー」というものなんですが。…劇場版の春香って、そうでしたっけ。これを結論としてよいのか、まだ不安なのです。



ファンと中の人との関わりについて、悲しいニュースが続きました。


イベントでの乱闘騒ぎについては、これはファンでなく「イベンター」の仕業なのだ、今後このようなことが起きないように取締りを厳しくしてほしい、という声が多くあがっているようです。
騒ぎがあったのはたしからしいのですが、その当事者がどのような人たちだったかは情報が錯綜していて、本当にイベンターだったのかどうか自分には判断つきませんし、「ファン」という言葉の定義によってどちらにでも転びそうな感じがしなくもありません。
語義をめぐる議論は不毛な言い争いにしかならないことが多いのでぼくはこのテの議論が苦手なんですが、もし暴れたのが「ファン」だったとすると、知らない人に「アイマスファン=怖い」そして「アイマス=怖い」という印象を与えイメージダウンにつながる恐れがあるので、このような流れになっているものと思われますし、それはそれで意義のある反論だと思われました。


しかし、イベントのほうはそのようなかたちで片付けられたとしても、もう一方のストーカー被害はそうはいきません。どう見てもこれは、行き過ぎたファンの行いとしか考えようがないからです。
犯人がアイマスファンかどうかはわかりませんが、アイマスファンが、ファンだからこそ、その“愛”ゆえに暴れたことが過去に無かったわけでもありません。

不満を自分のblogや匿名掲示板につづるならともかく、他人の動画や声優のblogを荒らす人がいた。これが「ファンの暴徒化」でなくてなんでしょうか。
今回の件についてぼくは、仮にファンだったとしてもやってはいけないことがある、という当たり前のことを見直す機会として捉えたいと思います。


これはライブに限った話なのですが。
2014年はシンデレラ・ミリオンの単独初ライブが行われ、大きな一歩を踏み出した記念すべき年となりました。一方で、そのシンデレラ・ミリオンのライブでのファン(?)の会場マナーが悪い、という話をちらほらと耳にすることもありました。
過去に比べてひどくなったのかどうかは調べたわけでもないので何とも言えません。それは迷惑学や犯罪学における「体感治安」といった議論もありますし(治安は「犯罪白書」等で見れば実態として良くなっているにも関わらず、マスコミその他が一部の事例を針小棒大に伝える等によって、治安が悪い方に向かっているかのように主観的に捉えられてしまう)、それにそもそもぼくたち人間は遠い昔から「今どきの若い者は…」という言葉で最近のことを否定したがる生き物ですから。


ただ、一点ですね、こういうことを忘れないようにしたいな、と思うのです。

サッカーW杯会場での自主的なゴミ拾い、未曾有の震災があっても略奪が起きなかった、といった事例を通して「日本人は世界的に見て類のない礼儀正しい人々」という評価を得ているとかいった話があって、それはぼくも一日本人として誇らしいことではあるのですが、過大評価かな、ちょっと実態と違うよな、と思ってまして。
日本人は、ひとの見ている前では礼儀正しく振る舞うんですが、一歩ひとの目の届かないところに入ると、よその国と何も変わりがないんじゃないか。「恥の文化」と言ったりしますが、それはそうですよね、ひとが見てなければ礼儀正しくあろうとするためのインセンティブが存在しないわけですから。
「マサイ」(飛び跳ね続けること)とか「奇声」とか言われるライブ会場での迷惑行為は、そもそも「迷惑行為」というのはひとの迷惑(気持ち)を顧みない行いですが、周囲の人々を自分と無関係な「他人」と認識するからできちゃうことだったりするのではないか、と。だから、この記事の先駆者Pのように、「声をかける」ことで「関係」をつくってしまうと拍子抜けするほど素直に自粛したりする。


これに関して、すばらしいな、素敵だな、と思ったこんな話もありました。
シンデレラの安部菜々役・三宅麻理恵さんのやっているラジオ番組で、11月に代々木体育館で行われたシンデレラ2ndライブの感想回。この回は全編通して代々木ライブの話をされているのですが、中でもこの11:30ぐらいから始まる「かわら」さんのおたよりと、三宅さんの話をお聞きください。



「Pの鑑」だな、と思ったんです。かわらさんも、三宅さんも。
取締りを厳しくしろ、という流れだと、周りの人が“敵”に見えてきちゃったりして、ちょっとした逸脱にもまるで自分がパトロールにでもなったかのように敏感になって、ぴょんぴょん飛び跳ねてる人に「おいお前いい加減にしろ!」みたいに言葉づかいも荒くなって、…と、なんだかライブ会場が寂しい空間になってしまわないだろうか。
それが、「あいさつして顔見知りになる」というただそれだけのことで、こんなにあったかくて気持ちのいい場になるのだとしたら。ポポポポ〜ンじゃありませんが(^^; これ、恒例化したらすごくいいんじゃないでしょうか。


ひとに対する度量の広さを、ひとの気持ちを思いやる心を。
アイマスファンだからこそその誇りをもって、少しでも多く身につけていきたいものだな、と思いました。

*1:ぼくは一人暮らしの社会人なので、宅配便の配達がきても家におらず受け取れないことが多いんです。なので、amazon楽天で通販するときは必ず「コンビニ受け取り」するようにしてるんですが、このミリオン1stのライブBDはそれが選べなかったんですよね。
なんでだろう、劇場版もSSAもできたのに… としばらく不思議に思っていたのですが、気がつきました。このBDの発売日はPVにもあるように12/24。ということは、コンビニのバックヤードは予約注文制のケーキで埋まっているわけで、置き場が無い状態になるからこの日は不可ということになってたりするのでは、と。
…思ったんですが、違うかもしれません(^^; 9thのBD BOXをamazonで予約したんですが、5/13で何もなさそうなのにコンビニ受け取りにできませんでした。流通の事情だとするとなぜSSAはできたんだろう…

*2:アイマスにはどっぷりハマっている割に、リアルアイドルには未だに興味が持てなくて…
二次元のほうがいいと思ってるわけでは無いんです。もしそうだったらアイマスのライブやラジオは楽しめないはずですから。…というか、ぼくの趣味はもともと読書・卓上ゲーム・コンピュータいじりで、家にTVが無いことも手伝って、ニコニコでいろいろ目にするようになるまでマンガ・ゲーム・アニメとは縁のない生活を過ごしてました。実際、「アイマスの歴史をふり返る」的なニコマス動画で中の人が映ったときに「三次元はやめてくれ〜」というコメを見かけたことがあって、本当にそういう人って実在するんだと驚いたりして。
自分のリアルな異性の好みがあずささんのような「お姉さん系」なので、リアルアイドルは「ガキンチョ」だから興味が持てないんだろう、としばらく思っていたのですが、実はそうではないらしいということは、シンデレラやミリオンの年少組をふつうに応援できてしまっていることからわかります。
他に理由として挙げられそうなのは、リアルアイドルに対する「恋愛禁止の不文律」のようなものに対する違和感、とかでしょうか。アイマスの場合、中の人が結婚しようが子どもを産もうがむしろ「おめでとう」って祝うじゃないですか。それはすごく“健全”なことだな、とぼくは感じてまして。それが「NG」であることが“当然”になっている世界に対する距離感はたしかにあります。
「声優だから」アイマスはOKなのかと言うとそういうわけでもありません。声優が結婚を発表したら怒ってCD割ったり壁殴って穴開けたりするファンもいるぐらいですから、それはその場合、その声優の在り方、ファンとの関係の様式がアイドルと同じだったんでしょうね。
アイマスの「プロデューサー目線」って“演者を見守る”ものというイメージがあるんですが、リアルアイドル界隈の“俺を見てくれ”的な、たとえば「推しジャン」とかそういう文化が、自分的に違うというか受け付けないというか… そういう、ファンとの立ち位置、関係様式の違いが大きいんだと思いますが。
あとあれですかね。「公私」で様子が違うというのは人間であれば普通にあることですが、これがリアルアイドルだと「ぶりっ子」とか「裏表」という感じでマイナスに受け取られてしまうところ、声優だとその差が大きいほどむしろ演者として評価されたりすることもあったりして、本人のプライベートはプライベートとして自然に素直に尊重できる、みたいな空気とか。こう言うとヘンな言い方に聞こえるでしょうし、誤解を与えてしまうかもしれませんが、なんというか、本人にハマるわけでないからこそ、安心してハマっていられるようなところがあるのかも。
…う〜ん、あまりまとまってませんね…。まあ何がきっかけでハマるかわかりませんし。ぼくもまさか自分がアイマスにハマるとは思ってなかったので。ひとから「意外だ」と言われることはよくあるのですが、これは自分でも意外でした。

*3:横軸を年齢、縦軸を人数として中の人をプロットしたグラフを描いてみると、年齢の範囲は同じで山の位置がちょっとズレる、みたいな感じではあるのかもしれませんが。