アイマス ミリオンライブ初心者の方におすすめするライブBD【2016年まで】

ここ最近、以前書いた次の記事へのアクセスが急に増えてまして。

検索ワードと時期から、『ミリオンライブ! シアターデイズ』(ミリシタ)で初めてミリオン*1 に触れた方が、ミリオンのライブBDの紹介記事を探して見にこられているようですが ・・・「ミリオンライブ BD おすすめ」で検索すると、どうも現時点でこの記事がド頭に出てきてしまうようですね(^^;

ミリオンの紹介はこれまでにもいろんな方がされているのを見てきましたが、「ライブBDの紹介」となるとたしかにあまり無いようです。
先ほどの記事の「2016年版」はいろいろあって書いてませんでしたが、いい機会かなと思ったので、ミリオンに的を絞ってまとめてみることにしました。*2

この記事では、『ミリシタ』などから最近になって初めて『アイドルマスター ミリオンライブ!』に触れられる方を対象に、ミリオンのライブ映像が収録されたBDのおすすめを紹介させていただきます。

ミリオン3rd幕張一日目

「知らない人が見て『ミリオンてすごいんだね!』ってなるBDを、どれか一つだけ」と言われたらこちらでしょうか。

2016年4月開催、『THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 3rdLIVE TOUR BELIEVE MY DRE@M!!』幕張公演一日目(幕張メッセ)。

ミリオンの3rdライブはミリオン初の「ツアー」形式のライブイベントで、5都市7公演での開催が全公演映像化されています。ここでは最終公演地・幕張の初日を採り上げました。
この日一番の見どころはやはり、このダイジェスト映像にも一部入っている「アイル」。この曲での“ハモリありギターあり”のパフォーマンスは現時点でアイマス内では唯一無二のミリオンの“武器”であり、それだけのインパクトを受けることうけあいです。


「アイル」が始まってすぐに起きた歓声が、他の曲より一段と大きなことに気づかれたでしょうか。
ライブで歌われるのは通常ミリオンのCDシリーズにある曲や765プロのカバー曲なのですが、この曲だけ『ゲッサン』(月刊少年サンデー)に連載されていたマンガ版ミリオンから出た曲なのです。

少年マンガ誌らしいカラッとしたわかりやすさと熱さを備えた良質のコミカライズ作品で、ミリシタがリリースされるまではミリオン入門としてぼくはこのマンガをひとに勧めていました。
このマンガの3巻のお話の主役は翼だったのですが、そのストーリーの中で翼に贈られた曲が「アイル」。そして刊行された3巻のCD付き特別版に、その曲が収録されたのです。

それまでのアイマスライブで、マンガオリジナルの曲が歌われたことは無かったように思います。*3 そのドラマ性からもともと人気のあったこの曲が、ライブで歌われるかは不確かでした。
でも、その物語の中で「アイル」を歌ったオリメンの3人(翼・ジュリア・瑞希)がこの日に全員揃ってる。そして、公演前のミリラジで曲を流してくれた。これはもしかして演ってくれるのかな? 演ってほしい──
という思いが渦巻く中で、ステージ上にこの3人が立ったら。それは、爆発しちゃいますよね。

765プロ8th横浜

ここから過去にさかのぼり、時系列で一つずつ紹介します。
2013年8月開催、765プロのライブ『THE IDOLM@STER 8th ANNIVERSARY HOP! STEP!! FESTIV@L!!!』横浜公演(パシフィコ横浜)。

765プロの8thライブツアーには、各公演にシンデレラやミリオンから「初顔見せ」で数名がゲスト参加しました。
ミリオンからのゲストとしては、横浜公演に春日未来役・山崎はるかさん、最上静香役・田所あずささん、七尾百合子役・伊藤美来さんの三人。福岡公演に箱崎星梨花役・麻倉ももさん、望月杏奈役・夏川椎菜さんの二人。そして最終公演地・幕張に山崎さんと田所さんの二人が出演。
このうち映像化されたのは、横浜公演と最終公演地・幕張の二日目。その他の公演はダイジェスト映像がBD-BOXのおまけに収録されています。


実のところ、ミリオンの出番はあまりありません。公演なかほどのゲストコーナーでソロ一曲ずつ+「Thank You!」、最後に全員で「THE IDOLM@STER」を歌っているだけです。なので、お財布に余裕のない方にミリオン入門としてこのライブBDはおすすめできません。
それでもここで紹介するのは、これがアイマスの大型公演での、ミリオンの「初陣」だったからです。

正直な話、『ミリオンライブ!』のサービス開始当初、ぼくを含め既存のアイマスPには「既にシンデレラガールズがあるのになぜ似たようなものをまた別に始めたのか」とのモヤモヤした思いがありました。
ミリオンのサービス開始は2013年2月。最初のCDシリーズ『LIVE THE@TER PERFORMANCE』(LTP)はテーマ曲「Thank You!」を皮切りに4月からリリースされはじめ、それからまだ数カ月しか経っていない時点でのこのステージ。
そこで「おいおい、ミリオンって実はけっこうすごくない?」と見る目を変えさせる最初のきっかけを与えたのが、この横浜で披露されたミリオンの「青」・田所さんの「Precious Grain」だったと記憶しています。

今ではしっかり者で、いるだけで周りに安心感を与えるライブ常連メンバーが、その初舞台となったこのステージに、今よりもさらに若いというか幼さすら覚えるその顔立ちを、不安と緊張でいっぱいにした面もちで臨んでいる様は「けなげ」の一言。
極度の緊張に泣き出す田所さん、完全に引きつった表情の夏川さんなんて、今や見ることはないのだと思うと、その成長と頼もしさ、そしてワガママながらちょっとだけの寂しさも、覚えてしまいます(^^;

アイマスSSA一日目

2014年2月開催、765プロ・シンデレラ・ミリオンの合同ライブ『THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!! 2014』一日目(さいたまスーパーアリーナSSA))。

その一月前に劇場アニメ『THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!』が封切られました。
ミリオンスターズからは7人が765プロの研修生として出演し、ミリオン側では可奈と志保を中心に物語が展開されています。
もちろんそれを受けての公演であり、劇場版主題歌「M@STERPIECE」では、バックダンサーとして劇場版さながらのパフォーマンスを披露しました。

前年の8thライブではゲストの立場だったシンデレラとミリオンもこのライブでは主役となり、当時アイマス史上最大の舞台となるさいたまスーパーアリーナで初めてチーム横断の「合同ライブ」開催となりました。
一日目は「ミリオンの日」、二日目は「シンデレラの日」という感じで、ミリオンからの出演者は一日目に偏っているためそちらを紹介します。

この一日目最大の見どころは、ジュリア役・愛美あいみさんによる「流星群」のギター弾き語り。
今となっては「愛美さん=ギター」のイメージが完全に固まってしまっており珍しさを覚えることはなくなりましたが、このときが本邦初披露。
ミリオンを見る目を決定的に変えさせた「セカンドインパクト」は、このパフォーマンスでした。


あと当時のことで印象に残っているのは、ミリオンって泣く人が多いな、と思ったこと。

劇場版の試写会で麻倉ももさんや横山奈緒役・渡部優衣さんが大泣きしたという話を耳にしたり。
当時各公式ラジオでSSAライブに向けて出演者をゲストに呼んでいたのですが、所恵美役・藤井ゆきよさんがミリラジで泣きアイマスタジオで泣きの“涙のハシゴ”をしたり。
そしてもちろん、日程は一日目と二日目で別々ですが、伊藤美来さんと矢吹可奈役・木戸衣吹さんがライブでソロ曲中に泣いたこと。
大型公演への初参加の際、最後のMCでいろいろ込み上げて泣いてしまう、というのはよくあることなのですが、それ以外の場面でこれほど泣くチームは他に覚えがありませんでした。

「笑いのシンデレラ、涙のミリオン」の印象をぼくが持つようになったのは、この頃だったかもしれません。

ミリオン1st二日目

2014年6月開催、『THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 1stLIVE HAPPY☆PERFORM@NCE!』二日目(中野サンプラザ)。

LTPシリーズが最終巻「LTP13」を4月にリリースし終えたこの時期。
サービス開始から一年と少々を経て、ついにミリオン単独ライブの開催に漕ぎ着けました。
ライブのタイトルにはLTPと同じく「PERFORMANCE」という単語が使われています。
また、このダイジェスト映像を見てわかる方もいるかと思いますが、ミリシタを遊んでいるとたまに取得できる衣装「プロローグ・ルージュ」はこの公演のものです。


1stライブはその直前で、田所あずささんの体調不良による参加取りやめが発表されました。

ミリオンの「青」というチームの中心人物であり、ミリオンの情報を毎週ラジオで届ける“耳なじみ”のミリラジパーソナリティーであり、そしてミリオンを見る目を変えさせた張本人である、ミリオンの最重要人物の一人の、「始まりのライブ」の欠席。
このことは当然Pたちにとって衝撃的で大変残念なことでしたし、何より当人と周りの皆にとってそうだったはずです。
シンデレラのアニメの13話で美波の代役を蘭子が努めたように、急な欠席は他のメンバーがその穴を埋めることで対応します。このとき田所さんの代わりを努めたのは、同じミリラジメンバーの山崎はるかさんと麻倉ももさん、そして、この頃まだ露出の少なかったミリオン“信号機”*4 最後の一人であり、田所さんの“戦友”と言える事務所の同期・Machicoさんの三人、だったそうです。

初日は発表どおり欠席となったのですが、二日目は回復が見られて部分的な参加が認められました。
そんなこの日の最大の見どころは、やはり田所さんが関わった演目。
当時のミリラジテーマ曲だった「U・N・M・E・Iライブ」、そして、辛い体を押して立ったソロ曲「Precious Grain」でしょう。

以前も紹介しましたが、当時の様子を伝えるインタビュー記事とラジオ音源がこちら。

そしてこちらも。
ミリラジ開始当初から構成作家を務め、「U・N・M・E・Iライブ」の作詞も担当された伊福部崇さんの、ライブ後の感想ツイート。

伊福部さんって世間を“斜めに見る”タイプの人で、アイドルにはまったこともおそらく無いと思うんですよね。
関係者席からですが、アイマスのライブを伊福部さんが初めて見たのは765プロの5thライブ。当時ラジオで話したそのときの感想は、場違いなところに紛れ込んでしまった「一般人の反応」そのもので。
それが、その4年後にこんなことになるとか、ご本人にも想像できなかったのではないでしょうか。*5


この公演についてもう少しだけ。

ミリオンとしての初めての公演で、大型公演への参加はこれが初めてとなる出演者もたくさんいましたが、その中で特に印象に残っているのは、一日目の佐竹美奈子役・大関英里さん。
大関さんは、洋画の吹き替えなどをメインとしていた経歴の関係上、年長組ながらこのようなライブイベントへの参加はこれが初めて。すべて顔に出てしまう「嘘のつけない」性格もあいまって*6、緊張のあまり終始ひきつった表情でのそのパフォーマンスは、その後のライブでの変わりようから2ndでも3rdでもライブBDのオーディオコメンタリー(オーコメ)内で他のメンバーから繰り返し話題にされています。
顔で嘘がつけないってことは、2ndライブ以降のパフォーマンスでのあの満面の笑顔は、それこそ“ほんもの”だってことですよね。

また、このライブでは最後の演目として新テーマ曲(全体曲)「Welcome!!」がサプライズ披露されました。
「びっくりしたでしょ? これからこの曲をテーマにミリオンはさらに活動していきますよ! 見ててくださいね!」という気持ちを込めてのことなのか、これ以後ミリオンでは「新テーマ曲はサプライズ披露」の公式が定着していくことになりました。

ミリオン2nd二日目

2015年4月開催、『THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 2ndLIVE ENJOY H@RMONY!!』二日目(幕張メッセ)。

ミリオンのサービス開始が2月だったからか、「周年ライブ」としての大型ライブを毎年春ごろ定期的に開催するようになりました。
二周年の節目となる2ndライブ、場所は765プロの5thライブ以来アイマスではよく使われるおなじみの会場・幕張メッセ
演目の中心はここまであたためてきた二番目のCDシリーズ『LIVE THE@TER HARMONY』(LTH)の楽曲たち。
今回は病欠もなくフルメンバーでの参加となり、何事もなくライブは進んでいく、はずでした。

ここで過去10年続いたアイマスライブの歴史上初めての事故が起きてしまいました。
夏川椎菜さん、渡部優衣さん、豊川風花役・末柄里恵さん三人がトロッコに乗って披露した演目「Sentimental Venus」の、曲も終盤も終盤のところで、かかっていたオケがぷつんと止まってしまったのです。
なんであの場面で急にそんなことができたのかはわかりません。
ですが、演者も、客席も一体になって、歌を止めずにアカペラのまま歌い続けたのでした。

ミリオンのテーマ曲「Thank You!」には「小さな奇跡の日曜日」という歌詞があります。
土日に2days開催していたこのライブのこの日はもちろん日曜日。
「事故」と言ったり「事件」と言ったり、ひとの反応は様々ですが、一方で「奇跡」も、そこで本当に起きたんだと思います。

こちらも以前紹介した、ライブ後に出演者がラジオで感想を述べたところのまとめ。

この日最大の見どころとなったのがこの「Sentimental Venus」であることは疑いありません。
が、もう一つ注目していただきたいのは、この日のソロのトリで歌われた、山崎はるかさんの「未来飛行」。

ミリオンのセンターでありリーダーであるミリオンの「赤」として、チームのメンバーにはふだん堂々とした態度を見せている彼女が、二つ目のソロ曲であるキャラの名前を冠したこの曲のリリースイベントで、歌い終わりに涙を見せることになりました。

泣いた理由は次のインタビュー記事やこのライブBDのオーコメでも話されています。

その経緯を知っていると、この曲のパフォーマンスに見えるものがまた違ってくるのではないかと思いますし、ミリオンをしょって立つその後ろ姿にあるものを、見届けていただけたらと思います。*7

アイマス10th二日目

2015年7月開催、765プロ・シンデレラ・ミリオンの合同ライブ『THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!! 2015』二日目(西武ドーム)。

アイドルマスターの開始10周年を記念し、西武ドームで開催された10thライブ。
一日目は「765プロの日」、二日目は「アイマスの日」でミリオンの出番があるのは二日目なのでこちらを紹介します。

「お祭り」気分の強いライブであり、ソロ曲でもソロで歌われることはなく、演目も座組も全チームごたまぜのため、その中からこれ!という「ミリオンとして」の見どころを拾い出すのは意外なほど至難のわざと感じました。

その中であえてピックアップするなら、まず一つは「Twilight Sky」。
これはシンデレラの李衣菜の持ち歌ですが、これを歌ったのが多田李衣菜役・青木瑠璃子さんとジュリア役・愛美さん、それぞれのチームをある意味代表する「ロックなアイドル」の二人。
この曲の間奏でいつも青木さんが披露する「エアギター」に(ギターの弾ける)愛美さんが乗っかったのがポイントで。
ジュリア自身はシンデレラの中では夏樹とよく似た立ち位置のアイドルなので、その後デレステの「Jet to the Future」で夏樹が李衣菜に合わせて自分の立ち位置をアイドル側に寄せたエピソードを先取りした感があり。
そんな二人の“セッション”に、まだSSAの頃にはあまりなかったチーム越境の象徴を見た思いがしました。

もう一つはもちろん「Dreaming!」。
新テーマ曲はサプライズ披露、の公式にのっとりこんな大舞台での初披露。
間奏で田所あずささんが言った「私たちミリオンスターズを、またこの場所に連れてきてくれますか?」は、ミリオンに新しく生まれたいつか叶えたい「夢」の一つとして引き継がれていくことになります。

ミリオン3rd幕張二日目

2016年までのミリオンのライブの終着点はやっぱりここ。3rdライブ幕張公演、の二日目。


(このダイジェストは幕張BD-BOXの特典映像のダイジェストです。両日ともおすすめなので、できたらBD-BOXを購入してこの特典映像も見ていただければ、と思って貼りました)

ミリシタで新規に二人のアイドルが追加されましたが、それ以前のミリオンには、もともとの765プロ組13人(765プロオールスターズ、ファンには「AS組」と呼ばれています)と、765プロライブシアターの37人(765シアターオールスターズ、同じく「シアター組」)、合わせて50人のアイドルがいました。

三番目のCDシリーズ『LIVE THE@TER DREAMERS』(LTD)の楽曲を中心に展開されるこのライブのテーマは「夢」。
1st、2ndと大型ライブの経験を重ねてきましたが、ライブについてミリオンにはまだいくつもの目標、「夢」があります。
そのうちの一つが、「シアター組全員で同じライブのステージに立つこと」。
その夢を叶えたのが、この3rdライブツアーでした。


このツアーでは各会場ごとに「リーダー制」をとっており、リーダーに指名された二人はそれなりの役割を期待されます。
大阪公演で行われた漫才や新喜劇の発案がいちばんハッキリと形になって出てきたものですが、リーダーはそれぞれの“立場の重み”と戦いながら、各会場での公演を成功させ、次の公演で待っている仲間たちに「バトン」をつないできました。
その最終目的地であり千秋楽であるこの公演に用意されていたのは、そのリーダーたちの最後の大舞台であり、そのゴールで最後にバトンを受け取ったのは幕張公演のリーダーの二人、ミリオンの「赤」・山崎はるかさんと「青」・田所あずささんでした。

この二人がその「リーダー曲」で、二人だけで幕張のステージに立つのは、あの765プロ8thライブ千秋楽の幕張公演以来。
「リーダー曲」とは各公演の最後にリーダー二人のデュエットの舞台が用意されるものですが、他の公演では2daysの公演地でも両日同一の一曲だけだったのに、幕張だけ一日目と二日目で違っていました。
一日目の演目は「合言葉はスタートアップ!」。そして二日目の演目は「ハルカナミライ」。
またここで、ライブBDオーコメでの「アライブファクターとハルカナミライをこの日にとっておいた」との山崎さんの発言から、「アライブファクター」にも触れておきたいと思います。

「合言葉はスタートアップ!」はLTH01に収録された、響・やよい・伊織・亜美・律子の五人のユニット・レジェンドデイズの曲。
日々の努力に自信をつけ、それ以上にその中で得た「絆」のすばらしさを歌いながら、これからの未来の始まりにワクワクを募らせるこの歌は、そのメンバーを見てわかるように全ユニット中唯一AS組だけで構成されたユニットの曲。
だから、シアター組だけが出演しているこのライブで、演目に入らない可能性は少なからずありました。それを、ミリオンの中心メンバーの二人が、この最終公演の「リーダー曲」として披露することの意味。

かっこよさに全振りした「アライブファクター」と、明るく元気な「ハルカナミライ」。その様子は先のダイジェスト映像で見ることができます。
この二曲は曲調こそ正反対ですが、曲のオリジナルメンバーは「アライブファクター」が千早と静香、「ハルカナミライ」は春香と未来であり、その歌詞を見てわかるように、先輩と後輩が肩を並べて未来を目指す歌という共通点があります。

こうした曲がリーダー曲に選ばれることで、その場にいないAS組を、「赤」と「青」がそこにつれてきてくれたのだとぼくは思いました。
765プロの未来はここにある」。
シアター組とAS組、全員が一堂に会する“本当の意味での”ミリオンスターズのライブの開催も夢のひとつでした。そしてその実現は、すぐそこに迫っています。


この公演についてもう少しだけ、触れさせてください。
ここまでの長文におつきあいいただいた方には、まだいくつも見どころが残っています。

公演のなかほどに設けられた「765プロカバー曲コーナー」内の一曲「虹色ミラクル」は劇場版アニメのEDテーマですが、三人で披露したそのセンターに立っていたのは、一日目は北沢志保役・雨宮天さん、二日目は矢吹可奈役・木戸衣吹さん。劇場版アニメで後輩側のメインを張った二人が、今回は堂々の主役として、先輩の曲をカバーしたことになります。
また、二日目終盤の“リーダーラッシュ”はツアー各公演のリーダーが自身の持ち歌でバトンをつなぐかたちとなっており、可奈から志保へ、そして“信号機”の三人へ、という順番はわかりやすいと思いますが、その直前にご注目。
伊藤美来さんが「透明なプロローグ」を歌った後で木戸さんの登場を待ち、木戸さんがバトンを受け取り「オリジナル声になって」を歌い始める流れですが、この二人と曲の組合せは、あのSSAで泣いた二人とその曲なのです。
そしてこの二日目の最後に待っていたあのサプライズは、ミリオンを見守り応援してきた人間にとって、長年の「夢」が一つ実現に向けて大きく舵を切ったことを確信した、大切な瞬間でした。

また、見どころというか「聞きどころ」の話になりますが。
二日目の後半のオーコメは全公演のリーダーを集めて収録されたものですが、一部の人とはいえ、出演者がこれほど涙ながらに話しているオーコメも他で聞いた覚えがありません。“ちょっと涙声になった”レベルでようやくいくつか見つかるぐらいで。*8 もちろんぼくも初見(?)時もらってしまいました…


ここまでのミリオンのライブを振り返ってみたとき、1stライブの主役は結果的に田所さんとなり、2ndライブの主役は山崎さんだったとぼくは思っています。
そして、3rdライブの主役は・・・
言わずもがなと思いますが、幕張一日目の「アイル」と二日目の「アライブファクター」で強烈なインパクトを残しその存在感を示した、Machicoさん*9 ではないでしょうか。
この二曲以外でも持ち歌の「深層マーメイド」や持ち歌でない「piece of cake」などなど、このツアーでは八面六臂の大暴れ、その“モンスター”ぶりを遺憾なく発揮していた思いがします。

ミリオンの“信号機”は、ほんとにすごい。

そう感じ入ったこのライブでした。

シンデレラはアイドルマスターの世界を「横」に広げ、ミリオンは「縦」に広げる役割を担っている、と聞いたことがあります。
アイドル一人ひとりを宇宙に散らばる「星」にたとえ、「TVで舞台で世界で」とたくさんの“個性”を巻き込みながら空間的な広がり、「世界」を目指すシンデレラ。
それに対し、先輩たちの来し方と自分たちの行く末を見すえ、「絆」を確かめながら一歩一歩「未来」を目指し、時間的なつながり、「歴史」をつくるミリオン。*10

フランス語の「histoireイストワール」は英語のhistoryに相当する単語ですが、「歴史(history)」、そして「物語(story)」という二つの意味をもっています。
アイマスの「歴史」をつくる使命を担うミリオンが、物語、つまり「ドラマ」に満ちているのは、ある意味で必然のことだったのかもしれません。

『ミリオンライブ!』は、ドラマチックなチームだなって思う。
『ミリオンライブ!』の子たちには、見ている人の涙腺や感情を刺激するような、ミラクルな出来事を起こせる子が多いんだろうなっていうイメージがあるんだよね。

これはアイマス10thライブのパンフレットにある出演者座談会の中で、自身熱心なアイマスPでもある如月千早役・今井麻美さんがシンデレラとミリオンの印象について聞かれた際、ミリオンについて答えたもの。
ほんとにそのとおりだな、と、この四年間思わされてばかりです。


今回のライブBDの紹介記事で、あえて一枚に絞らず、はじまりから今までの「歴史」を辿るようにして紹介したのは、そのほうがミリオンに合っていて、より深く知っていただける気がしたから、でした。

そんな『アイドルマスター ミリオンライブ!』を、どうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m

*1:ちなみに、自分は『ミリオンライブ!』のことを「ミリマス」でも「グリマス」でもなく「ミリオン」と呼んでいます。その理由は以前こちらの記事に書きました。→アイマスと語! - hideo's hideout.

*2:ぼく自身は「アイマスDD」であり、発売されるライブBDはSideM含めて全部BOXで購入しております…

*3:他に何があるの、と言われると、『ぷちます!』の「ぷちどるのうた」ぐらいしか思いつきはしませんが・・・(^^;

*4:アイマスには765プロディアリースターズ(876プロ)・シンデレラガールズ・ミリオンスターズ・SideMと5チームあり、各チームに「一番手・二番手・三番手・それ以外」のキャラの序列があります。
この一番手から三番手までの三人が「中心人物」として各チームの看板となるのですが、この三人組についてのファンの呼び名に「信号機」というものがあります。もともとは765プロで、三人の髪の色が赤・青・黄だったことから呼ばれ始めたとのことですが、広く使われている呼び名ではありませんでした。
これが改めて広まりだしたのは、キャラのイメージカラーが完全に赤青黄になるミリオンで、特に中の人が自分たちでもそのように呼ぶのをラジオ等で耳にするようになってから、と思われます。(そういう意味では、ミリオンの中の人はテーマ曲「THE IDOLM@STER」をファンの呼び名である「歌マス」と呼んでいたり、ファン目線に近い人が多い印象を受けます)
ミリオン以外のチームではイメージカラーが赤青黄になっているわけでもなく、特にシンデレラでは「ニュージェネレーション(ズ)」というユニット名がもともとあることから、他チームでは「信号機」ということばを嫌がる人もいるので注意が必要です。

*5:そして、ここで伊福部さんについて書いたことは、実のところほぼ全部ぼく自身に当てはまります(^^;

*6:この「性格」については、やはり2ndライブBDオーコメ内で他メンバーから、当時ミリオンメンバーの間ではやり始めた「人狼」ゲームのエピソードとして話題にされています。

*7:アイマス各チームのセンター、一番手をそのイメージカラーから「赤」と言ったりしますが、各チームの赤を担当する演者さんのチーム内の立ち位置は、ラジオやオーコメ、インタビュー記事などからのぼくのイメージでは、765の中村繪里子さんは「センター」、シンデレラの大橋彩香さんは「マスコット」、そしてミリオンの山崎さんは「リーダー」なのかな、と思います。
チームのメンバーを引っぱる役回りであるリーダーは、765では今井麻美さんや若林直美さん、シンデレラでは松嵜麗さんや三宅麻理恵さんといった“年長者”がそれを担っていることが多いように思いますが、山崎さんは年齢的には真ん中ぐらいでありながら、その立ち居振る舞いはどこからどう見てもリーダーで。
その意味でも、この子は「若林直美の血を引いている」のではないか、などと見ていて思うことがあり。このインタビュー記事でも少しだけ触れられていますが、未来の最初の持ち歌「素敵なキセキ」はもともと「いっぱいいっぱい」の歌詞を一部引用した曲なのですが、今やミリオン版「いっぱいいっぱい」としか言いようのないパフォーマンスに進化しました。
この子がミリオンの「神」なのだとしたら、「圧倒的」に「無敵」なのは当然の話ですよね。

*8:思い出せる範囲では765プロの7thライブ、あとは8thライブ幕張の我那覇響役・沼倉愛美さん。
シンデレラはオーコメでは聞いた記憶がありません。ライブ直後のデレラジのライブ感想回ではちらほら。

*9:名前を知らなくても、アニメ『この素晴らしい世界に祝福を!』のOPテーマを歌っている人、と言えばピンとくるのではないかと。

*10:ミリオンの全体曲は、リリースの順に「Thank You!」「Welcome!!」「Dreaming!」そしてミリシタのテーマ曲である「Brand New Theater」の4つ。
「Welcome!!」の歌詞には「Thank You!」、「Dreaming!」の歌詞には「Thank You!」「Welcome!!」、そして「Brand New Theater」の歌詞には「Thank you! Welcome! Dreaming!」と、それまでのテーマ曲のタイトルが全部(!)織り込まれているのですが。
ここに、「過去からの積み重ねを大事にする」ミリオンの方向性がわかりやすく示されているのではないでしょうか。 ・・・さすがにここで打ち止めとは思いますが(^^;