2015年下半期ニコマス20選 私選SIDE-B

半年に一度のニコニコ動画アイドルマスター」カテゴリ視聴者のお祭り『ニコマス20選』。
お気に入りの動画を20作品以内で選出する人気投票イベントですが、本選選出ならず(足切りライン15票)*1、自分の20選にも選びきれなかった動画の中から、「どうしても!」という作品を選んで紹介させていただく「私選SIDE-B」という記事になります。
2016年上半期も半ばを過ぎました。ミリオン3rdライブツアー福岡(4/3)と千秋楽(4/16・17)*2 の公演の谷となっているこのタイミングでこの記事を投稿します。紹介の順番は公式で行われていた「Side-B」の形式を踏襲し投稿日順で。後日まとめ記事があがれば追記させていただきます!
それではどうぞ。


(2016/6/19追記)
まとめ記事と動画がUPされました。



ぼくの20選からは7作品選出。いつもよりやや少ないのは、ぼくがPV系作品をあまり選ばなかったせいでしょうね…(^^;
主催のばしさん、ほかこのイベントに関わられた方、ありがとうございました!
次の20選も、よろしくお願いいたします・・・<(_ _)>

7月

  • Ttyさん

おしゃれでかわいらしくて楽しい、美羽の静止画MAD。
シンデレラでこの作風は珍しいな、と。

8月

  • ガイギーP

真美主演、ゲーム『メタルマックス2』を翻案したiM@S架空戦記シリーズ。
非情な世界で懸命に生きるヒロインたちの姿を描く架空戦記をつくり続けられているこの方ですが、今作からMMDを使った画づくりを始められました。

  • くろよんさん

無印以降のコミュシーンをうまく絡めた、千早の映画予告みたいなPV。
やたらかわいらしくて2828が押さえられないw プロデューサーの趣味ですみません!

明日があるさ」にのせた、アニメを切り抜いて4コママンガふうに仕立てた赤羽根PのMAD。
「静止画PV(MAD)」はカードやコミックスの素材を使うもの、という固定観念を打ち破る発想の柔軟さもさることながら、素材選びと演出の妙が“よい”なあと(^^)

百合子をナビゲーターとする旅番組、といった趣きの旅m@sシリーズ。
こう暑くてはかなわない!というわけで真夏に投稿されたこの回は文豪ゆかりの甘味処へスイーツめぐり。
「文は体を表す」ってほんとだなと、自戒の念を込めて。

  • Pop

前向きで気持ちのいい、元気の出てくる洋楽アニマスMAD。
この曲だからこそのこの〆がすごくいい。
アイマスはやっぱり、ファミリーなんだなって、思いました。

  • 名無しさん

アイカツ!「サマー☆マジック」の曲に「Pon De Beach」の歌を合わせたiM@SHUP。
ド直球に好みな作品で一発KOです(^^;

  • みへんさん

真の誕生日祝いで投稿された、持ち歌「チアリングレター」にのせた手描きPV。
この曲ほんとに大好きで。その曲にぴったり寄り添ったこの作品を、好きにならないわけがない。
無印の真が2の真の背中を押すシーンにじわっときてしまいました・・・

  • b@gg@t@w@yさん

アイドルを目指しラクロスに汗を流す響たち「85(ハコ)エンジェルス」の前向きで爽やかな青春模様を描く、マンガ『バガタウェイ』を翻案したMMD紙芝居シリーズ。
トーナメント第一試合、アタッカーに城ヶ崎姉妹を擁する1054戦の後半戦ですが、そのマンガ的絵づくりに格段の進化が見られ、物語により引き込まれるようになりました。
相対する両チームそれぞれに各々のドラマがあり、どちらも応援したくて視聴者が“いい意味で”板挟みになる、青春スポーツもののお手本のような作品です。
「みんなが一人のために」そして「一人がみんなのために」、両チーム共に清々しく献身的な試合展開を見せるこの第4シリーズ。まごうことなき“神回”ですよ!(^^)

  • CaptainUndeadさん(中国の方)

2014年は「For Makoto」というアニマスMADを投稿されたこの方。
2015年の真誕生祝いは、・・・なんじゃこりゃあああああ(゚Д゚il!)

9月

  • にゃすさん

SideMのラジオ番組『315プロNight!』の一コーナー「ドラマチックスタジオ」の再現(?)MMD
無茶ぶりに定評のあるアイマスラジオ番組ですが、お題に合わせて演者が曲を自作、その生演奏を視聴者にニコ生アンケで評価させるという、過去に例を見ない鬼畜さのこのコーナー。
SideMの中の人たちのスペックの高さとその旺盛なサービス精神を、実感するのにこれほどうってつけの企画も無さそうです(^^;

  • 若燕P

デレアニ外伝というべきか、バラエティアイドルを目指す智絵里の「お笑い」への道を描くノベマス。
「アイドル」としては間違ってるかもだけど、「シンデレラ」としてはアリなんじゃないかなw

  • あーるだっしゅさん

担当することになったアイドル候補生は、完全無欠の「世間知らずなお嬢様」だった── という星梨花のノベマス。
もちょと愛ちゃんを足して2で割ったような猪突猛進型ポンコツキャラで楽しいw
そう考えてみると、876の3人とTrySailの3人ってけっこうキャラがかぶってそうな気がしてきました。イメージカラーの割当も似てますし、もちょに至っては誕生日までほぼ一緒。
トラハモ音源で876プロの手描き紙芝居見てみたいなあ・・・ これが見たいだけかもですがw → (*>△<)< ぎゃおおおおん!

10月

  • ヤマダリオンP

響のかっこいいコラボPV。961時代の、ていう感じがする。

  • NormalP

非常におしゃれでさわやかなミリオン静止画MAD。センスのいいCM映像みたい。

  • クリスP、水瀬ましろさん、デコスケさん

ウェットで、でも前向きな美しいアレンジに、穏やかで丁寧な歌声のS(mile)ING! 歌ってみm@ster。

  • オーロラ色P

シンデレラプロジェクトメンバーを一人ずつ採り上げて毎週投稿された、Voc@loidM@sterなイメージソングシリーズの最終回。
あの12/24を乗り越えた卯月によく似合う、楽しげなクリスマスソング風の曲調に、胸いっぱいの感謝を伝えるこの歌詞。
こちらこそ!

  • キャンパスP

「白岡弓恵、小学5年生。アイドルやります!」
芸能事務所・101(ももい)プロの面接を受けに来たはずが、ひょんなことから即デビュー。そんな少女のアイドル道快進撃譚(?)。
小学生の女の子がじゆうちょうに鉛筆描きしたマンガ、という趣きの作風でサムネで特定余裕なこの方の新シリーズ。タイトルどおりPは女性で、Pに焦点を当てた回もあったり。
ステージのトラブルやオーディション不合格にも決してめげずに明るく前を向くヒロイン、それをやさしく見守り支える先輩や大人たち、という児童向けアニメの王道展開な話運びに、大人のぼくもなんだか元気をもらってます(^^)

  • だっさいぎょさん

やめてー千早のコイバナやめてー(><)

  • 名前のないP

中の人つながりで絵理が朱ちゃん役に配された、アニメ『PSYCHO-PASS』とアイマスのクロスオーバーなノベマス「PSYCHO-P@SS」の予告動画。
名前のないPの処女作であり、P名の由来になったシリーズです。
この方の作品は再生時間が長く(いつも一本30分ぐらい)、しかも多作で次から次に新作を投稿されるので追いつくのが大変です(^^;

GMは春香、PLは各チームから参戦のSW2.0の卓m@s。
よく動く手描きのオリジナル立ち絵がかわいい。また演出凝ってて皆のノリもよくて非常に楽しいw 万年Pを思わせる雰囲気のあたたかさもあり、今後を見守っていきたいシリーズです。
・・・ところで、この涼が鬼○郎に見えるのはぼくだけでしょうか(^^;

11月

  • かおりさん

雪歩、美希の歌うきゅんパイアで踊ってみm@ster。単純に、かわいいな、と。

千鶴が店長を務めるアイドル喫茶。恵美・茜の到着が遅れ大忙しの最中、手伝いを申し出たのは「カフェパレード」の店員たちだった──
ミリオンとSideMのアイドルたちの息の合い方が頼もしくも楽しいノベマス。
あと声帯決定おめでとう! 「わけ生」見てましたけど、咲ちゃんには驚きました(^^;

12月

ここからはどどっとPV系作品を。
(PV系ばかりのラインナップになったのはたまたまですが)

  • 716P

華のある3人で、華のある衣装で、華のある曲とダンス。

  • 卍P

CAT&ROCK!!

  • きいろスポンジさん

何をか言わんやwwww

  • セプタムP

春香、やよい、美希のおしゃれでかわいい洋楽コラボPV。

  • しょじょんP

穏やかでやさしくて。ああ、春香だなあ、と。

  • ホ木歳星P

みんな楽しそうだなw

  • みりんさん

アイドルかくあるべし。なんかそんなことを、思っちゃいました。
おしゃれで、スマートで、なぜか色気もあって、でもやっぱりかっこよくて。



「十年一昔」と言いますが、節目の年は、同時に区切りの年でもあるということなんでしょうか。


アイドルマスターが世に出て10周年の節目を迎えた2015年。年が明けた途端、アイマス関連でショックを受けるようなできごとが立て続けに起きるとは…
一つ目に起きたことについては話が長くなるので後に回させていただいて、二つ目。


アイドルマスターシリーズの総合ディレクター・石原章弘さんの退職(と本人のコメント)を伝えた公式ブログの記事。
最初に見たときはほんと目を疑いましたし、ショックでした。そして、とても寂しく思いましたし、正直今後に対して不安もあります。


ぼくが一番不安に思ったのは、まさに「総合ディレクター」というポジションが不在となることで、10thライブでようやく見えてきた「チームのつながり」が切れちゃうんじゃないか、ということ。
各チームごとにそれぞれ後を任せられる後継者がいたとしても、チームをまたいで何かできる人ってなかなかいないのでは、と思ってまして。それは、単純な「能力」とか「適性」の問題というより、「立ち位置」とか「経緯」の問題だったりするものなので…
今度のニコニコ超会議では全チーム顔を揃えるようですし、今後を見守っていきたいな、と。見守ることしかできませんしね。



そして、一つ目のほう。
胡桃坂さんのblog記事*3 で知ったのですが、これを知ったときの喪失感もハンパありませんでした。



アイマスエスト4』が今年の頭に非表示となりました。それを伝えるツイートです。


ぼくはγ時代(2007年春)からのニコニコユーザーで、ときどき上げているニコニコのおすすめ動画紹介記事を見ていただければわかるようにジャンル限定なしにいろいろ見ていて、いまだたくさんの「面白い動画」がニコニコに投稿され続けていることを信じて疑わない人間ですが。
そんなぼくが、ニコニコに投稿されている動画の中で「最高傑作」をひとつだけ挙げろ、と言われたら、迷わず推すのがこの『アイマスエスト4』(通称:「マスクエ」)です。

「古参だから昔を懐かしんで古い動画を推すんだろ」、そう思われてしまうかもしれません。でも、ぼくがこのシリーズを視聴したのは実は2013年になってからで、最近の話なんです。見られなくなってしまったので、この動画のすばらしさを証明することができないのが非常に残念でなりません…


いつかは、と、この動画シリーズについて書きかけていた下書き記事があるのですが、この状況では日の目を見ることなくお蔵入りになってしまいそうですので、ここで放出します;
現在の状況に合わせて多少手を入れましたが基本的には当時の、ひょんなきっかけから見始めて、見だしたら止まらなくなって、寝る間も惜しんで見続けて、最新回まで追いついた直後に勢いで書いた感触をなるべく残した内容としています。*4 *5
むろPの「Boy Meets Girl」が一時期非公開状態だったこともあれば、近ぐねPの「女性恐怖症Pの挑戦」がつい先日6年の長きに渡る中断と非公開状態から再開された例もあるので、これが今生の別れでないことを願いつつ・・・


  • ておくれP、チームておくれ

シリーズ第一話

シリーズマイリスト


DQ4の登場人物がアイマスキャラだったら」というモチーフのiM@S架空戦記シリーズ。
「笑いあり、涙あり」のその物語に、ぼくは何度声を出して笑い、何度その熱さに身震いし、何度そのどんでん返しぶりに驚かされ、そして何度、涙腺を刺激されたことでしょう。背筋が凍るほどゾクッとさせられたことも一度ありましたね(××; 何より、お話を追いかけている間じゅう、ずっとワクワクしっぱなしでした(^^)
とにかく「すばらしい」としか言いようがない本作品。こんなに長いのに何周もしている人がいるのも納得です。ぼくの感想(?)も少々長くなってしまいますがご容赦ください。


この作品を知ったのは本腰を入れてニコマスを見るようになった2012年の頭のことですが、鑑賞し始めたのは実は2013年になってからだったりします。
もともと「逆転裁判春香」シリーズでアイマスに興味をもった人間ですから、テキスト系の作品をいろいろと見てみたかったんです。それでいろいろな方のおすすめを拝見したところ、どの方も挙げられていた作品の一つがこちらでした。
それが見始めるのに一年ものあいだ躊躇していたのは、とにかく「長かったから」(^^; エベレストのふもとに立ってみたら聳える山の高さに尻込みしてしまった、という感じでしょうか…。そんなぼくの肩を押してくれたのは、ランプキンPの「ドラゴンクエスト2DS」シリーズを鑑賞したことと、ニコマス20選でこのシリーズが採りあげられたこと、でした。*6 *7
千里の道も一歩から、そう思って、いざ見始めてみたら。
最初の数話こそふつうの「ゲームプレイ動画」でしたが、すぐに“覚醒”が始まり、その後のお話に目と心を奪われ。…次の回、その次の回、とリンクをクリックする手が止められなくなっていました。


「これって、ぷよぷよだよね?」「これって、じゃんけん、だよね?」*8
神展開が繰り広げられるお話では、そのあまりのすごさに元のモチーフに対してもっていたイメージが崩れて不安が生じ、今見ているのが本当にぷよぷよなのか、じゃんけんなのか、再確認せざるをえない心境になることがあります。ところがマスクエは、オリジナル要素がこれほどつぎ込まれていながら、しかしどこまでもドラクエでした。
だからこそ。
ある回で見かけた次のようなコメントのかたちで、その不安が吐露されねばならなかったのだと、ぼくには思われたのです。
「この子たちって、…アイドルだよね?」


お話の展開の仕方、演出の魅せ方、キャラの活かし方。どれをとっても神がかっており、鳥肌が立ちっぱなしでした。
アニメから入ってきたにわかファンのぼくは閣下ネタのノリについていけず、5章が始まってしばらくしょんぼりしてましたが、タイトルに「閣下列伝」と入っていることでもありますし、「これがやりたくてこの方はこのシリーズを始めたんだ」と思えばここはグッと我慢の子。と思っていたら、まさかあんなことになるなんて…。それに、クリフトがレベルアップで呪文を覚えたという、ただそれだけのシーンでぶわっとくることになるとは想像もしませんでした(TT)
何を書いてもネタバレになってしまいそうなので、これ以上あまりお話の内容に踏み込まないようにしたいと思います。マスクエの醍醐味の一つは「巧妙に張り巡らされた伏線とその回収のみごとさ」にもあるわけですから、未見の方の楽しみを奪ってしまうわけにいきませんしね。
DQ4はストーリーを大枠以外ほとんど覚えてなくて、かろうじてキャラの名前と曲が記憶と耳に残っている程度。見たら思い出すかと思ったらそんなこともありませんでした(^^; そんなぼくでもこれだけ楽しめたんですから、DQ4未プレイの方も問題なく楽しめるはず(^^)


どの章をとっても名シーンのオンパレードなんですが、劇中で深く心に残ったセリフを一つだけ紹介させてください。

「…何があったか知らねえけど、な。
底だけを見てたら絶望しか見えないぜ、『ソロ』」

こんなにすばらしい作品に出会えてよかった。
最新回まで追いついて「ありがとう」って言えて、本当によかった。


作者のておくれPほか、紹介者・視聴者の方含めこの作品に関わったすべての方々、大変ありがとうございました。
それでは最後に…  マスクエ最高!!!!!!!!!!!!!!!!

*1:まとめ記事があがる前ですので、各動画の「公開マイリスト一覧」からニコマス20選関係のマイリストが15票未満であることまでは確認して選ばせていただきました。

*2:千秋楽で、不在メンバー全員から出演メンバーへ「皆でがんばったね」のビデオレター、みたいな演出があったりしないかな、と…

*3:後で消すかもしれないということでしたのでリンクを張っていません。

*4:ここにマイリストがあるじゃろ? →「アイマスクエスト最高」 arakawa77 さんの公開マイリスト - ニコニコ動画
これにこちらをしかけてみると・・・ →再生時間の合計の算出:chiha72 - ブロマガ
35h 32m 35sΣΣ(゚Д゚;

*5:「閣下ネタについていけない」という話も出てきますが、元ネタや内容を知らないというわけではなく…(知らないことは調べればいいだけなので) 「お約束」的なものが苦手でノれない質でもあり、春香を「閣下」扱いすること自体に馴染めなかったということなのですが。マスクエでは、…ネタバレを避けようとすると書けませんね(^^;

*6:それまでにも、週マスで最新話がアップされるたびにランクインしているのは見てました。しかし、これはテキスト系の、特に古いモチーフを扱っている作品の宿命と思いますが。居並ぶ華やかなPV作品の中でちょこっとだけ映っても、グラフィック的なアピールが弱いのであまり見る気が刺激されなかったんですね…。なんでもっと早くに気づけなかったんだろう。ぼくのバカ。

*7:ランプキンPの「ドラゴンクエスト2DS」 ランプキン さんの公開マイリスト - ニコニコ動画。また、ニコマス20選で採りあげられた、というのはこちら→2012年下半期ニコマス20選まとめ放送をやってみよう - ニコニコ生放送。まとめ動画本編じゃなくて、もじゃさんの紹介生放送のほうなんです、食指が動くきっかけをもらったのは。

*8:ぷよぷよ→介党鱈Pの「ぷよm@s」 介党鱈 さんの公開マイリスト - ニコニコ動画、じゃんけん→弓削Pの「アイドルたちのジャンケン大会」 弓削 さんの公開マイリスト - ニコニコ動画。いずれもiM@S架空戦記シリーズ史上の傑作です。見始めたら止まらなくなることうけあい。