マジカルミライ

公式ニコ生で初音ミクのライブ『マジカルミライ』を見ました。


去年のウォータースクリーンもすごかったですが、また一段と何かを超えてきた思いがします。
今回の演目で自分的に嬉しかったのが、『Hello,Worker』と『shake it!』。これがきたときほんとテンションあがりました(^^)
ご覧になっていない方はこちらのレポート記事を参照ください。→コンサート、展示、物販など盛りだくさん! “初音ミク「マジカルミライ2013」”リポート - ファミ通.com


KEIさんの作品はどれもお気に入りなんですが、『Hello,Worker』には特別な思い入れがありまして。ルカの代表曲の一つなので、ご存じの方も多いと思いますが。



就活生の応援歌であり、そして社会人の応援歌。
音楽としてのすばらしさはもちろんのこと、その歌詞にグッとくるボカロ名曲中の名曲。


あれはアカデミー賞だったか、それともエミー賞グラミー賞だったのか忘れてしまいましたが、授賞式の映像の中で、往年の名優、ロックスターといった人が華やかな舞台に登場して、老若男女様々な観衆からスタンディングオベーションを受けている様子を見ていて、「いいなあ、うらやましいなあ」と思ったことがありました。*1
アメリカってなんか、みんなが一緒に楽しむ文化があって、それに引きかえ、日本はいろいろとセグメンテーションが進みすぎていて、ちょっと世代・年代が異なるだけですぐ通約不可能になって「隣は何をする人ぞ」的な感じになってしまうような、そんなイメージがぼくにはありまして。裏づけも何もない自分勝手な妄想ですが。


殊に、仕事が忙しすぎるからなのか何なのかよくわかりませんが、ちょっとシャレて「オーディエンスのM字曲線」とでも呼んだらよいのか、エンターテイメントの享受者における社会人層の不在というのが、ぼく的に「寂しいな」「つまんないな」と。
ニコニコもユーザーの6割が20代以下ということもあって、たとえば毎年3月に「VOCALOID卒業曲」がたくさん投稿される現象など見るにつけ、やはりメインのターゲットは若年層だよなあ、と思います。「結婚は人生の墓場」という言葉もありますが、さらに一歩進んで「卒業は人生の墓場」みたいな空気って、ありませんかね…?
もっと社会人が生き生き、キラキラできるような世の中だったらいいのになあ。
そんなことを昔からずっと思っているぼくにとって、だから『Hello,Worker』のような作品が生まれてくることがうれしくて、ありがたくってしょうがない。そんなわけで、ぼくはこの曲が大好きなのでした。


そして『shake it!』ですが、



マジカルミライが参考にしたのは以前紹介したわかちんさんのこちら↓だと思います。



昨年夏の第9回MMD杯はその直後に発売予定の『初音ミク -Project DIVA- f』のプロモーションを兼ねてかSEGAが特別審査員として参加しており、その講評の中で本作品を評価していたと記憶しています。
これが横浜アリーナで実現しちゃったんですよねえ… そう思うと感慨深いものが。



*1:こないだニコ生でやっていた『サクラ大戦』のショーを見たのですが、そのときも同様の感想を抱いた覚えがあります。息の長いコンテンツだけあって演者さんの高齢化が進んでおり、若くて30代、上は50〜60代に至る“おじさん”“おばさん”達が、ものすごく楽しそうに舞台を演じられていて。いやあ、ダンディはほんとダンディでしたわ(^^)
で、観客も年齢性別みごとにバラバラで、こんなにいろいろな人たちが楽しみを共有しているその姿に、ジーンとくると同時にやっぱりちょっとうらやましさも感じてしまって(^^; こんなことが可能なのは「古臭いからこそ古びない」そのモチーフのおかげだよな、と。『アイドルマスター』で同じことができるかというと…