2007-2008越冬サーバ構築(2)

というわけで、前回のつづき。

まず最初にさくっと決めたUbuntu Linux、そのデフォルトフォント選択にもうかがえるように、それはデスクトップ志向を強く持ったディストリビューションです。サーバマシンというと箱だけあって、操作はPCからターミナルソフトを立ち上げて遠隔操作、というのが相場ではありますが、せっかくなのでデスクトップマシンとしても使ってみたい*1。そのために絶対必要なもの、それはモニタです。
しかし、家庭内サーバ用途だけになるべく安くおさえたいと思っているので、そこにPCのパーツの中では一番金喰い虫のモニタを購入するのはどうもな感じです。「とりあえず映ればいい」ということにしたとしてもそれなりのお金は出ていきますし、第一すでにそこそこ高品質のモニタに慣れた身では低画質に我慢していられるとも思えません。その上、部屋の中にはサーバケースはともかくもモニタを新たに置いておけるスペースなどありませんでした。
となれば、選択肢は他にありません。──KVMスイッチ、いわゆる「CPU切替機」*2の導入を考える以外には。


というわけで、決まったのが下図のようなハード構成です。今回のサーバ構築のために新たに追加になった装置を太字にしてあります。

       ┌──────────┐
     ┏━┷━┓        │
 ┏━━━┫ルータ┠───┐    │
 ┃   ┗━━━┛   │    │
 ┃   ┏━━━┓   │    │
 ┃┏━━┫KVM-SW┠──┐│    │
 ┃┃  ┗┯┯┯┛  ││    │
┏┻┻┓  │││  ┌┴┴┐   │
┃ サ ┃┌─┘│└─┐│ PC │┌──┴──┐
┃ │ ┃│┌─┴─┐││ 本 ││ADSLモデム│
┃ バ ┃││モニタ│││ 体 │└──┬──┘
┗━━┛│└───┘│└──┘   └────┐
    │┌────┴┐        ┌──┴──┐
    0│キーボード│        │スプリッタ├─||電話線
     └─────┘    ┌──┐└──┬──┘
    ↑           │電話├───┘
   マウス          └──┘


サーバマシンのハード構成、ルータやKVMスイッチに何を使うかは、前回PCを作成してから約二年半ほどブランクのある浦島太郎状態ではありましたが、ちょっと調べてすぐに決めることができました。しかし、そうしていったん構成を決めておきながら、実際には1ヶ月以上ものあいだ調達をためらっていたのです。
PCの自作に関心のある方ならご存知でしょう。ここ数ヶ月の、異様なほどのメモリ価格の暴落を。メモリの値段は昔から、株式さながらに乱高下することで知られています。そろそろ底値だろう、もうこれ以上下がらないだろう、いやいやもうちょっと待ってみよう……そんな感じで右往左往をしばらく続けていたために、実際に手元にやってくるまでかなりの時間が経ってしまったのでした。


あと少しつづきます。

*1:現に、前回の日記からはサーバマシン上で書きこんでいます。emacsで推敲し、Firefoxから「日記を書く」ページを呼び出してコピペで登録。PCではxyzzyで書いてSleipnirから貼り付けていたので、ほとんどやってることが変わりません。

*2:知らない方もいらっしゃるかと思いますので説明すると、複数台のコンピュータでキーボード・モニタ・マウス(KVM:Keyboard,Video,Mouse)を共有するための装置です。スイッチがついていて、操作対象のマシンを選ぶことができます。