“はてな”の魔力

ダイエーで、レジでの支払いを済ませてビニール袋に品物をつめている最中、背後で子どもの声が聞こえました。そちらを見なかったのでハッキリとしませんが、声の感じからおそらくは4〜5歳ぐらいの女の子、もしかすると男の子かもしれないですが、とても楽しみなような、ワクワクしているような声音で、内容はだいたい次のような。

「アイス買ってよ? お父さん、買ってよ? 絶対だよ?」

なぜか一文一文尻上がりで、いかにも「はてな」がついているような感じでした。


こないだまったく同じシチュエーションで、そのときは明らかに男の子だったんですが、甲高い泣き声で

「アイス買ってよー!」

とずっと叫んでいて、その子のお母さんが「うるさい、静かにしなさい!」と叱っている光景をぼくは目にしました。


このごろ暑くなってきたしなあ、と思いましたが、どうでしょう、この両者の違い。ぼくは、後者について、泣いていることを抜きにしても正直「うざいなあ」と思いましたが、前者については、「やれやれ、仕方がないなあ。お父さんとの秘密だゾ?」と思ってしまいました(^^;
後者の戦略は純然たる「自己主張」ですが、前者の戦略は、言うなれば「下駄を預けている」ようなもの。この感覚が、ぼくが日本人であるためなのか、それとも世界中どこの人でも同じように感じるのか、仮にそうでもそれは近代人だからそう思うのか。ありがちな子どもの一言からいろいろ余計なことを考えつつ、帰路に就いたぼくでした。