頭の体操

栃内新『進化から見た病気』

2016/12/16に一度投稿した記事なのですが、誤字を見つけたので修正して保存したところ、Linuxを使っているせいでか、なぜか記事が全面的に文字化けしてしまいまして・・・ Googleのキャッシュからデータをサルベージ、記事を復旧しての再投稿となります。 季…

マトモな哲学のすすめ(8)

この記事はもともと読書感想文として書き始めたのですが、書いてみたら内容的につながってしまったので、タイトルを変えてこのシリーズに含めてしまいました。 「マトモな哲学のすすめ」は初心者向けに書いてるつもりなので、ややこしくなりそうな話はなるべ…

今回のMMD杯で思ったこと

一つめ、「テーマに合うネタが思いつかなかった」というコメを何度か見かけたんですが。 それで参加を断念されたりしたなら、もったいないな、と。よくMMD杯を「テーマに沿った動画を作って投稿するイベント」として紹介するメディアやblogの記事を見かける…

マトモな哲学のすすめ(7)

マトモな哲学のためのブックガイド・その4 哲学入門記事のつづき、8年ぶりのブックガイドです(^^; 前回までは哲学入門ということで、「哲学の考え方や歴史」といった基礎的なことに焦点を当てたラインナップを紹介しました。 久々のブックガイドとなる…

マトモな哲学のすすめ(6)

超久々の読書感想文です。 以下の哲学入門記事のつづきなんですが、 …これ書いたのもう8年も前なんですねΣ(゜д゜; マトモな哲学のすすめ(1) - hideo's hideout. マトモな哲学のすすめ(2) - hideo's hideout. マトモな哲学のすすめ(3) - hideo's h…

2012年下半期ボカロお気に入り曲集(8)

2012年下半期、しめくくりはいろいろごちゃ混ぜでお送りします。 おもしろネタ曲特集 逆エッヂP(音楽)、rak(イラスト・動画)、ムトウ 【ニコニコ動画】【GUMI】夢を叶える方法【オリジナル曲PV付き】いまだ夢を叶えるに至っていません… numachi 【ニコニ…

ニコニコらしさって? 落穂ひろい

ボカロお気に入り曲集シリーズのつづきをあげるつもりでしたが、気になる記事を見かけたのでちょっと予定変更。 「ニコニコらしさって?」シリーズのつづきになります。*1 ニコニコらしさって?(1) - hideo's hideout. ニコニコらしさって?(2) - hide…

ニコニコらしさって?(2)

どんな動画が流行るのか 印象論から抜け出すためにはやっぱり事実、やっぱりデータですよね。動画の投稿数や再生数の実態を調べてみた方がいらっしゃるので、その結果を見てみましょう。 【ニコニコ動画】Vocaloid界の厳しい現実を数字で見る動画【司会:結…

ニコニコらしさって?(1)

ニコニコしはじめた頃の思い出話 「継続プレミアムLv4」のスタンプがもらえました。 ニコニコにアクセスしたらお知らせアイコンが「1」になっていたので何かと思って見てみたところ、このスタンプ獲得のお知らせで、「プレミアム会員4年間継続した」とのこ…

中島隆信『刑務所の経済学』

刑務所の経済学作者: 中島隆信出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2011/11/22メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブログ (10件) を見るこの本、題名に「経済学」とついてはいますが、あまり経済学らしい話が出てきません…

宗教的な、あまりに宗教的な

以前、哲学についての入門記事を書いたのですが、その際に初心者向けのブックガイドをやっています。 マトモな哲学のすすめ(1) - hideo's hideout. マトモな哲学のすすめ(2) - hideo's hideout. マトモな哲学のすすめ(3) - hideo's hideout. マトモ…

『Fate/Zero』と道徳的直観

Fate/Zero(1) 第四次聖杯戦争秘話 (星海社文庫)作者: 虚淵玄,武内崇出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/01/12メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 231回この商品を含むブログ (203件) を見る今回は『Fate/Zero』というアニメ(画像は原作の小説)のエピソー…

「愛」とは何か

以下の書きものは旧本館からの転載です。 もう5年も昔の書きものですが、今読み返してもあまり考え方に進歩がないのでちょっと苦笑してしまいました(^^; それは「倫理学」の期末テストでのことだった。 「愛について述べよ」。 答案用紙のほぼ半分を占…

「正義」という快楽(2)

テレビや新聞などで聞いたニュースを肴に話をしていると、ことの「善悪」に一歩踏みこんだとたんにガラリと様子の変わる人、というのをぼくはよく見かけます。 一転して神経質そうな仏頂面になって、いかにも自分は真面目な話をしているんだというような、ふ…

「正義」という快楽(1)

「人という字は──」 誰でも一度は聞いたことがあるだろう金八先生の名言です。正確な文言は覚えてませんが、人と人とが互いに支え合ってできている、というようなことを言っていて、ぼくも小さいころはそれを字源(字形の由来)として信じていました。 実は…

杉本厚夫『映画に学ぶスポーツ社会学』

今年は国際的なスポーツイベントがいろいろありました。年初にトリノオリンピックがあり、春先?にワールドベースボールクラシック(WBC)の第一回。さらにサッカーワールドカップ。 そして、スポーツにからむ事件も、いくつか起きています。そんなときに読…

「若者論」者の欺瞞を見破るためのいくつかの論点(3)

前回からストレートにつづきます。「B」とか「P」等の意味については、前回のエントリを参照してくださいね。……と、前置きしたところで、いざ。 nature or nurture、「氏か育ちか」という問題に関わって、「たかが数十年ぐらいで人間の先天的特質が変わる…

「若者論」者の欺瞞を見破るためのいくつかの論点(2)

前回提示した論点を乗り越えることができたなら、その議論は、まず今と昔の事実をしっかり押さえ、しかも現代の若者が過去のどの時代と比べても確実に「悪」であることを証明できた、ということになります。 しかし、もう一言だけ食い下がらせてください。 …

「若者論」者の欺瞞を見破るためのいくつかの論点(1)

3連休で雨が降って家を出られなかったので、書きました(^^; 前回からの流れになりますが、主題としては切れているのでエントリのタイトルを変えてます。 テレビや新聞、週刊誌、あるいはblog、はたまた世間の“空談”といったメディアによって人口に膾炙…

森達也『スプーン』(3)

というわけでつづき、さっそく秋山眞人と著者の会話から。 「狂人と超能力者との区別は僕らにはつきません」 「はい」 「すごく失礼な言い方になるかもしれないけど、こうして撮影を続けながら、僕はただの狂人を撮っているだけじゃないだろうかという不安を…

森達也『スプーン』(2)

前回のつづきです。 今回は本書の中の印象的なところを拾ってコメントしていきたいと思います。 超能力者・秋山眞人の妻に著者が質問して返ってきた答え。 「……別に超能力者だから結婚したわけじゃないですし。普通ですよ。普通の夫だし普通の父親です」 そ…

森達也『スプーン』(1)

このところずっと森達也づいてるぼくですが、今回読んだのはこれです。 スプーン―超能力者の日常と憂鬱作者: 森達也出版社/メーカー: 飛鳥新社発売日: 2001/03メディア: 単行本 クリック: 25回この商品を含むブログ (19件) を見る森達也の他のいくつかの本と…

登場人物の口調と社会的役割

マンガやアニメ、小説やテレビドラマなんかにふれていて、小さい頃とても疑問に思ったことがありました。それは「登場人物の口調」です*1。 たとえば、女性の登場人物の「あら、」とか「〜のよ」「〜だわ」。ぼくは関東生まれの関東育ちで関東弁を話す、いわ…

小市民主主義宣言

ぼくのものごとを考えるときの姿勢は「プラグマティズム」に多くを負っています。その中でも特に、政治的な問題を考えるときの自分の立場について、あまりしっくりしたことばがなかったので、自分でつくりました*1。それが、こないだチラッと書いた「小市民…

「ゲーム脳」と子どもの教育

リヴァイアさん、日々のわざ:世田谷ゲーム講演について、ブログ内のリンクをまとめます これは、こないだ話題になった「世田谷区ゲーム脳講演会」の顛末を当事者であるライターの方がまとめられた記事です。 + C amp 4 + - 子供にとって有害なもの ゲーム…

森達也『「A」マスコミが報道しなかったオウムの素顔』(2)

マスコミの話は置いておいて、先に進みます。著者のことば。 撮影の準備期間も入れればもう二年以上彼らと接してきたことになるが、オウムについて君は何がわかったの? と訊ねられれば、僕はこう答えるだけだ。 「何もわからないことがわかりました」 世の…

森達也『「A」マスコミが報道しなかったオウムの素顔』(1)

こないだ『放送禁止歌』を採りあげました。世の中のこと、そして宗教の問題についてこだわりをもつぼくが、同じ著者の手になるこの本を採りあげない理由はありません。 「A」―マスコミが報道しなかったオウムの素顔 (角川文庫)作者: 森達也出版社/メーカー: …

会話のイニシアティブと権力関係

巡回先である橋本大也さんのblogの以下の記事にコメントをば。 Passion For The Future: 「あたりまえ」を疑う社会学 質的調査のセンス ぼくはこの記事を読んでこう思いました。その書名にならって、その本に書いてあることも疑ってみたらいかがでしょうか、…

認知的負荷とXTMemoの新用法

以前から何度か紹介しているXTMemo、またバージョンアップしました。バグフィックスが中心のようです。気になる方はどうぞ。 XTmemoのホームページ VectorのXTMemo紹介 ちょうどまた新しくXTMemoのファイルが増えたところでした。 XTMemoでは、メモのまとま…

ヒマ人礼賛

ぼくは他人を「ヒマ人だな……」といって揶揄する人間になりたくないなあ、とつねづね思ってます。その理由と思われるものををいくつか思いつくままに書き出してみました。 一、ヒマ人という生き方 ヒマ人は理想とする生活スタイルですからね。自分がそうなり…

仕事、人生、そして教育(3)

最初にこれだけは言っておきたいと思います。 「転職しようと思っているにせよそうでないにせよ、25歳を過ぎたらできるかぎり早いうちに、一度は本格的な転職活動をしてください」、と。 転職活動を通してぼくが得た一番の教訓は、これに尽きます。 山一証券…

安藤健二『封印作品の謎2』

封印作品の謎 2作者: 安藤健二出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2006/02/16メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 44回この商品を含むブログ (72件) を見るこないだに続いて作品の「封印」に関わる本。 前著では「差別」に関わって規制された作品の紹介が主…

仕事、人生、そして教育(2)

前職を辞して無職となり、自分にとって、そして今の時代にとって「仕事」って何なのか、みたいなことを考えつつ、これからの身の振り方を考えてました。先月中頃より更新が止まったのは、それが一区切りして転職活動を始めたためです。そして、ひとつき足ら…

森達也『放送禁止歌』

放送禁止歌 (知恵の森文庫)作者: 森達也出版社/メーカー: 知恵の森発売日: 2003/06/06メディア: 文庫購入: 17人 クリック: 961回この商品を含むブログ (180件) を見るふり返ってみれば小学生の時分から、ぼくは「表現の保護と規制」の問題に関心を持ちつづけ…

きたみりゅうじ『新卒はツラいよ!』

新卒はツラいよ!作者: きたみりゅうじ出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2005/09メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 86回この商品を含むブログ (44件) を見る平成不況のまっただ中に求職することになり、中小IT企業に新卒未経験で就職、そして退職するまで。…

マトモな哲学のすすめ(5)

マトモな哲学のためのブックガイド・その3 哲学ブックガイドの最後ということで、少し本格的な入門書をドドッと紹介します。 最初のブックガイドで哲学における「論理」の重要性を説明しました。 論理についての研究はさかのぼれば古代ギリシャのアリストテ…

マトモな哲学のすすめ(4)

マトモな哲学のためのブックガイド・その2 マトモな哲学入門書の紹介第二弾です。 前回紹介した本には哲学者の名前がほとんど出てきませんが、今回はそういうわけで哲学者の仕事に言及する“より一般的な”哲学入門書を採りあげました。 哲学のモノサシ作者: …

マトモな哲学のすすめ(3)

マトモな哲学と「高校倫理」の違い 前回は「マトモな哲学」の“マトモな”という点に重きを置いた入門書の紹介をしました。今回は“哲学”のほうに焦点を当ててみたいと思います。 これは以前にも書きましたが、ぼくは高校で倫理の授業を受けられなかったという…

マトモな哲学のすすめ(2)

マトモな哲学のためのブックガイド というわけで、ぼくがこれまで読んだ中で「マトモな哲学を始めたい」という人に推薦できる本をいくつか紹介してみようと思います。入門書なので、「前提知識をほとんど必要としない」ということを念頭に置いてピックアップ…

マトモな哲学のすすめ(1)

hideo's hideout 哲学の境界設定 タイトルは違いますが、このつづきになります。 「トンデモ哲学」とは何か 「啓示(または“悟り”)」の問題について考えてみましょう。 宗教的、あるいはオカルト的な主張をする人はたいてい、自分自身か、自分が崇めている…

哲学の境界設定

中村さん vs bewaadさん「経済学は科学か?」 bewaad institute@kasumigaseki(2006-02-24) 中村正三郎さんの経済学観について 巡回先であるbewaadさんのところで久しぶりに「中村正三郎のホットコーナー」の名を目にしたと思ったら、こんな内容でした。 中村…

過労について(2)

ウェブ上に適当な資料が見あたらなかったので直接お見せできないのが残念ですが、前回紹介した森岡孝二『働きすぎの時代』には「労働時間の二極化」を示すグラフが示されていました。 労働者全体でみると一見ここずっと年間労働時間が減っているように見えま…

瀬田季茂『科学捜査の事件簿』

こないだ「筆跡鑑定についてフォローしてみたい」と書きましたが、あのつづきになります。 「筆跡鑑定」についてGoogleで検索していただければわかると思いますが、この世界、というか業界は、かなり“微妙”であるようです。 筆跡鑑定の「応用分野」として有…

過労について(1)

前職の退職理由の一つが過労であったこともあり、どうしてそうなったのか、その状態の何がまずいのか、そうならないためにはどうしたらよいか、といったことを知りたかったので、「過労」関係でいくつか本や資料に当たりました。 「karoshi」ということばが…

愛のわけまえ

道徳感情についての、論理的な思考実験をちょっとメモ。 ぼくたちは、というか少なくともぼくは、世界のすべての人をわけへだてなく愛さなければいけない、とは思えません。←ここちょっと注意。「思いません」じゃなくて「思えません」ということで、できる…

「現実的な「賢い」生き方のために」の補足

ちょっと落ち穂拾いをば。「批判的思考は現実的でない」ということを少し書きすぎたかも(^^; ぼくは批判的思考(クリティカルシンキング)の大ファンなので、その利点をわきまえつつ、それを「万能」であるかのように考える仕方に待ったをかけたつもりだ…

現実的な「賢い」生き方のために(3)

社会の変化によって、現代は、生きていくために必要な知識が膨大になってしまいました。アリストテレスのように一人の学者がすべての学問を修めることなど夢のまた夢です。このような世の中では、必然的に「社会的分業」が要請されることになります。 どんな…

現実的な「賢い」生き方のために(2)

以前、こんな相談をされたことがありました。近所の子どもが天動説を唱えるので、地動説を教えようとがんばったのだけどうまく説明できなかった、どうしたらいいか、と。ぼくは迷った挙句、このように答えました*1。 「ぼくたち素人にとって、そうしたことは…

現実的な「賢い」生き方のために(1)

社会心理学や認知心理学の研究が進むことで、人の判断には一般にたくさんの「エラー」が生じることが明らかにされました。口車や手品といった人をうまく騙す技術の多くは、そのような人の判断傾向の偏り(バイアス)を利用することによって成り立っています…

舟木一夫「高校三年生」

昨日の話の部分的なつづきです。昔の高校生というと、舟木一夫の「高校三年生」、というイメージがぼくにはありますね。もちろんこの歌がはやった当時、ぼくは影も形もなかったわけですが(^^; それだけにそれは正に「イメージ」の例として好都合かな、と…